以下に述べていることは、私の「主観、客観」に対する考え方です。これを前提にして、
Sさんの件について、私の感想を書きました。
「主観」とは、他者の主観から、自分が置かれている環境に合った部分だけを抽出し
たものです。それを、それまでもっていた自己の主観とを比べ、重複する部分を「客観」
と捉え、自己の主観に組み込みます。
重複しない部分は、それを自己の主観に組み込むことによって得る利益、不利益を
自分の置かれている環境を再認識してから組み込むか否かが決定されます。組み
込まれなかった他者の主観は、他者の「思い込み」や「勘違い」として処理され、捨
てられます。
この一連の作業は、意識すること無くおこなわれ、作業が完了した主観のみ認識する
ことができます。「自分が置かれている環境」の認識方法も、前述した主観形成過程
とまったく同じです。
主観形成のデフォルト(初期設定値)は、親によって設定(教育)されます。なぜなら、
人間にとって最初にもっとも長く接する他者は、親ですから。
人間が狭量な世界観しか持てないのは、様々なフィルター(自己防衛本能の一部)を
通して構成された情報しか、認識することができないから、ではと。また、「あなたの言
っていることがわからない」というのは、与えられた主観(情報)が無意識に捨てられる
ので、認識しようにもできないからではないかと思います。
環境が変わっても、主観を変えなかったSさんの元お嫁さん(以下、「元お嫁さん」)は、
自分の置かれている環境を認識できなかったため(自己の主観に組み込まれなかった)、
他者(Sさん)の主観を組み込むのは不利益になると判断し、頑なにSさんを拒んだので
はないでしょうか。
お嫁さんは、結婚する前と後の環境の変化を認識(予測)できなかったのが大きいように
思えます。その変化を認識できなかったのは、とどのつまり、お嫁さんのご両親の教育
方針に問題があったのではないかと。ご両親は、(Sさんによると)伝統的・保守的な地
域の方なので、環境の変化に対する対処法はあまりお教えにならなかったのでしょう(教
えなくても育つから)。私も、Sさん同様、元お嫁さんを哀れに感じます。
自己の主観の表現および他者の主観を聞き取りに関しては、それはそれで別のお話な
ので(長文になりますし)、省略させていただきます。
長文、大変失礼いたしました。
草々